
パート7がいつも時間が足りなくて、最後まで解けない…
私もかつて、TOEIC初挑戦のときはパート7で時間切れになり、最後は塗り絵状態でした。
でも、ある読み方を意識するようになってから、英文がスラスラ読めるようになり、読むスピードも飛躍的にアップしたんです。
その方法こそが「チャンクリーディング」。
この記事では、チャンクリーディングの考え方と実践法をわかりやすくお伝えしていきます!
パート7はなぜ難しいのか?
TOEICパート7は長文読解のセクションです。シングルパッセージ(1文書)、ダブルパッセージ(2文書)、トリプルパッセージ(3文書)と、問題が進むごとに難易度も文章量も増えていきます。
- 1文が長くて読みにくい
- 知らない単語が多い
- 読むのに時間がかかり、設問までたどり着かない
といった課題を感じている方が多いはずです。
実際、全体の試験時間が75分しかない中で、パート5・6に時間を使いすぎて、パート7が時間切れになるのはあるあるです。
でも、読み方の「型」を身につければ、今よりもっとスムーズに、確実に読めるようになります。その鍵となるのが「チャンクリーディング」なのです。
チャンクリーディングとは?

「チャンク(chunk)」とは、英語で「かたまり」を意味します。
チャンクリーディングとは、英語を意味のかたまりごとに区切って読むトレーニング方法です。
英語を読むとき、私たちはつい単語を1つ1つ訳してしまいがちですが、それでは遅すぎるし、頭の中で情報がバラバラになります。
チャンクで読むことで、
- 英文の意味が頭にスッと入ってくる
- 英語を英語の語順のまま理解できる
- 読むスピードが上がる
といった効果が得られます。
チャンクで読むってどういうこと?具体例で解説!
例えば、以下の文章を見てみましょう。
Due to heavy rain, the event scheduled for tomorrow has been canceled.
単語ごとに訳すと、
- Due → ~のために
- to → ~へ
- heavy → 重い
- rain → 雨 …
といった感じで、理解に時間がかかってしまいます。
でも、チャンクで区切るとこうなります
Due to heavy rain, / the event scheduled for tomorrow / has been canceled.
【補足】
- Due to heavy rain(大雨のため)
- the event scheduled for tomorrow(明日予定されていたイベントが)
- has been canceled(中止になった)
こうやって意味のかたまりで読むと、頭の中で映像が浮かぶように理解できるようになります。
TOEICパート7におけるチャンクリーディングのメリット
チャンクリーディングを身につけると、パート7でのメリットはとても大きいです。
読解スピードが爆上がりする
TOEICパート7はとにかく情報量との戦い。設問を含めると、1問あたりに使える時間は1分未満です。この限られた時間の中で文章を読んで、設問を解くには、「速さ」と「正確さ」の両方が求められます。
でも、英文を一語一語訳して読んでいたらどうなるか?
- 「えーと、これは名詞?動詞?」と考えているうちにタイムオーバー
- 主語と動詞の関係が見えず、意味不明
- 最後まで読んでも「結局何の話だったんだっけ?」
…なんてことが起きがちです。
チャンクリーディングなら、意味のかたまりごとにスッと理解できるから、処理スピードが格段にアップします。しかも、語順どおりに読んで理解できるので、返り読みすることもなく、読解リズムが崩れません。
例えるなら、一語ずつ訳すのは「つまようじで米粒を食べてる」ようなもの。チャンクで読むのは「箸を使ってパクパク食べる」ような感覚です。

つまり、チャンクリーディングは「スピード&効率」の最強スキルなんです。
英語を英語のまま読めるので、内容が頭に残りやすい
TOEICでは、ただ文章を読むだけでなく、読んだ内容を記憶して設問に答える必要があります。そのためには、「読んだ内容が頭にちゃんと残るか」がとても重要。
一語一語をバラバラに訳して読んでいると、意味が断片的になってしまい、文章の流れがつかみにくくなります。だから、「読んだはずなのに何も覚えていない…」ということが起こるのです。
チャンクリーディングを使うと、文全体の構造や流れが見えてきます。
- 「誰が、何を、どうしたか?」
- 「いつ、どこで、なぜ?」
といった情報が自然に整理されて、読みながら頭の中にストーリーが組み上がっていく感覚になるんです。
その結果、設問を読んだときに「あ、あの部分だな」とすぐにピンとくるようになります。
読みながら「場面を映像でイメージできる」ようになるのは、まさにチャンクリーディングの威力。これは、点数アップに直結する大きな武器になります。
無駄な返り読みが減る
「読んだのに意味がわからない…もう一回…」
「いや、やっぱりわからん…え、何の話?」
TOEICパート7では、こんなふうに同じ箇所を何度も行き来してしまう人が本当に多いです。これは「返り読み」と呼ばれ、時間のロスだけでなく、理解力の低下にもつながります。
その最大の原因は、「英語を自然な単位で理解できていないから」。つまり、「意味のかたまり」を意識せず、文字の羅列として処理している状態なんです。
チャンクリーディングを習得すると、この悪循環から抜け出せます。
- 意味のかたまりを視覚的に捉える
- 1回の読みでざっくり内容が入ってくる
- 自信をもって前に進めるから、リズムが崩れない
この「読むリズム」が整うと、理解もスピードも安定します。そして何より、読みながら焦らなくなるんです。
チャンクリーディングの具体的なやり方
ここまで読んで、「チャンクが大事なのはわかった。でも、実際どうやって練習すればいいの?」と思った方もいるかもしれませんね。
ここからは、チャンクリーディングを実践するための具体的な手順を、ステップごとに解説していきます。
まずは意味のかたまりを意識しよう
「チャンク」とは、意味のかたまり(=まとまった語のグループ)のことです。文法的には以下のような単位がチャンクになります。
- 主語(誰が)
- 動詞(何をした)
- 目的語(何を)
- 前置詞句(どこで、いつ、なぜ)
- 接続詞節(〜だから、〜だけれども)など
たとえば、次の文を見てください。
The manager of the marketing department / will attend / the meeting / at 10 a.m. / in Conference Room B.
これを一語ずつ読んで訳そうとすると時間がかかりますが、チャンクごとに区切って理解すれば、
- The manager of the marketing department(マーケティング部の部長が)
- will attend(出席する)
- the meeting(会議に)
- at 10 a.m.(午前10時に)
- in Conference Room B(B会議室で)
と、内容がスムーズに頭に入ってきます。
スラッシュリーディングで「見える化」
最初は、自分でチャンクを見つけるのが難しく感じるかもしれません。そんなときは「スラッシュリーディング」という方法が効果的です。
やり方はカンタン。文章にスラッシュ(/)を入れて、意味のかたまりごとに区切って読んでみるだけです。
Many customers / have complained / about the quality / of the new product.
スラッシュを入れることで、「どこで意味が切れるのか」が視覚的にわかりやすくなります。TOEICの長文でもこの感覚を養っておくと、文章全体の構造が見えるようになってきます。
声に出して読む(=音読)
チャンクリーディングを体にしみこませるには、音読が最高のトレーニングです。チャンクごとに区切って、意味を意識しながら音読してみましょう。
ポイントは以下の3つ。
- チャンクごとに少しポーズを入れる
- 日本語訳は見ずに「英語のまま理解」しようとする
- 最初はゆっくりでもOK!リズム重視で読む
音読を繰り返すうちに、だんだんとチャンクで意味を取る感覚が身についていきます。これは「読むスピード」と「読んだ内容を記憶に残す力」を両方高めてくれる、めちゃくちゃコスパの良い練習法です。
チャンクリーディングの練習には「TOEIC公式問題集」がおすすめ!
最後に、おすすめの教材もご紹介します!
チャンクリーディングの力を実戦レベルで鍛えるなら、教材選びは超重要。その中でも僕が自信を持っておすすめするのが…
👉 TOEIC® Listening & Reading 公式問題集シリーズです!
これは、TOEICを主催している「ETS」が出している唯一の公式教材で、本番と同じクオリティ・形式・難易度の問題が収録されています。
公式問題集に登場する英文は、TOEICを主催しているETSが実際に作ったものなので、本番とまったく同じスタイル・文体で構成されています。
特徴としては、「ビジネス英語の王道」とも言える自然な表現・語順が使われている点。クセのある文章や、テストっぽくない例文が使われる市販の参考書と違って、チャンク(意味のかたまり)を見つけやすく、構造もとても明快です。
つまり、正しいチャンクの感覚を身につけるには最適な教材というわけですね。
チャンクリーディングはPart 7攻略の鍵!
TOEICのPart 7を読むとき、「時間が足りない」「何度も読み返してしまう」と感じていたなら、それは読み方に原因があるかもしれません。
チャンクリーディングを身につければ──
- 英語をかたまりで理解できるようになり
- 読解スピードが爆上がりし
- 内容もスッと頭に入ってきて
- 根拠を持って設問に答えられるようになります!
まさに、“読む技術”そのものが変わる感覚です!
そしてその力を鍛えるのにピッタリなのが、TOEIC公式問題集。公式の英文を使って、スラッシュを入れて、音読して、地道に練習する。派手さはないけれど、地味に効く。確実に力になる。
それがチャンクリーディングの魅力です。

ぜひ、今日からあなたの勉強に取り入れてみてください。
「読むのが速くなった!」「英文が前よりスッと入ってくる!」
そんな小さな成功体験が、Part 7突破の第一歩になります。
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